『鉄板コミュニケーション3』

 あれから一ヶ月。
 晴一さんと昭仁さん達と、お好み焼き屋で会ったのは、まるで夢のようだ。

 何回か通ったけど、もう会うことも無く、日にちだけが過ぎて行く。
 通うと言っても最初のうちは自分で焼いていたけど、今やお店の人に焼いてもらうことが多い。
 今日会えなかったら…しばらくはここを出入りするのは控えよう。

  「いらっしゃいませ〜。お一人様ですか?」

 見ればわかるでしょ?
 常連ですよ、あたし。

  「はい」

  「すみません、ただ今満席なんですよ」

  「そうなんですか」

  「お待ち頂けますか?
   相席でしたら、ご用意出来ると思うのですが」

 相席ねぇ〜、だって誰と座るかわからないよね。

  「ちなみに…どこらへんなんでしょう」
 
  「えっとですね…こちらです」

 店員に着いて行くあたし。
 何ついて行ってるんだ?あたし。
 相手見て、止めるなんて失礼じゃない。




 しばらく歩いて店員の足が止まる。

  「どうしたんですか?」

  「…い、いらっしゃいませんね…」

 い、いない?
 相席の意味がない。
 そんなこと思っていたら、

  「あれ?この前の…ちゃんだっけ?」

 と、飲み物片手に背の高い男性が言う。

  「あ…昭仁さん?!」
 
  「お知り合いですか?」

  「まぁ」

  「相席でも構いませんか?」

  「わしは、構わないけど。
    一緒に食べる?これからなんよ、わし」

  「良かったですね。
    じゃご注文決まりましたら教えて下さい」

 と笑顔で去る、店員さん。
 えっ?
 いいの?

  「あの…あたし…」

  「わしは、もう頼んどるんよ。
    じゃけぇ〜決めてええよ」

 とメニューをあたしに差し出した。
  
  「は、はい」

 受け取る時に手が触れる。
 現実だ。
 この間と違って二人での食事が始まろうとしてる。




  「ドリンクバーと広島焼ですね」

 と、店員さんが注文を取って厨房に向かう。

 二人っきり…
 何話したらいいんだろ?

  「今日はお仕事だったんですか?」

  「今日はオフだったんよ。
       今日の戦利品、コレ」

 と袋から服やキャップを出して自慢げに見せてくれる、昭仁さん。
 その笑顔に、思わず…出た言の葉。

  「好きかも」


 しばらく、二人の間で時間が流れる。

  「えっ?今のどう言う…?」

  「えっと…その、そのデザイン!それから…」

 と言い訳を考えていると、頼んだ注文が来た。




                                  to be continud…




原案05/09/10.11.26.27

UP06/03/06

**さぁ、これからどうなる??**