『短い夏を君と』


「ねぇ、海に連れてってよ〜」

                               
 久しぶりに彼女と会った第一声がコレだった。

                             
「いいけど、いつ?」

                            
「今」

                             
「無理」

                             
「明日」

                             
「無理」

                             
「じゃ、いつならいいの?」
                            
「それがのぅ…お盆に入るじゃろ、
                              
 プレミアライブ、サンマリもあるんよね。そのリハもあるしのぅ〜」
                            
「そっか…仕事じゃ仕方ないか」
                            
「わしは仕事もあって海行ったのにのぅ…すまん」

                              
                               
 わしが謝るとは少し元気なさそうに微笑む。

                             
                             
「そぅだよ〜沖縄私も行きたかったし、最近海行きたくなる曲多いし〜」
                            
「そうよね、行きたくなるのも…」
                             
「だから、この夏じゅうに連れてってね!」

 
                                
 まぁ、そうよね。の気持ちも分かるわ。連れてってあげようかな?

                             
「プールじゃ駄目?」
                                                          
「駄目!」
                             
「波のあるプールでも?」
                            
「駄目!青い海限定!」
 




 あれから何日経つのだろう…
 
 わしは仕事に追われて、との約束を忘れていた。

 仕事が終わり、わしは大輔に送られて仕事場を後にすることになった。


「昭仁さん、この間の沖縄のおみやげ家族に好評でしたよ」

「おっ、そーか。やっぱり地元特産が一番よね」

「写真を現像して見せたら、海が綺麗で羨ましがられました」

「ほんま綺麗じゃったよね」

「はい。今度、海に連れてけって言われてて」


「……あっ!」


 わしは大輔との会話でに「海に連れてって」と言われたことを思い出した。
 たしか「この夏じゅうに」って言われてた気がする。

 8月は後わずか、サンマリのリハーサルだって始まって来る。


「どうかしたんですか?」


 大輔が運転しながら、わしに話しかける。


「ちょっと思い出したことがあるんよ。スケジュール空く日っていつ?」

「えっ?!えっと…ちょっと待って下さい」


 
 大輔はそう言うとコンビニに停車して、

「昭仁さんは…月曜日ですね」

 サンマリの後か…ギリギリ夏じゅう。

「そっか、サンキュ大輔」

 



                             
 家に帰るとの予定を聞いてみることにする。


                           
「もしもし??」
                          
「アッキン?だよ〜お疲れ様です」

「この間の話だけど、スケジュール確認したら月曜が空いてたんだけど予定どう?」

「空いてるよ」

「じゃ、決行ね」

「えっ?」

「青い海限定なんじゃろ?」

「う、うん!本当に行けるんだ」

「9時に迎えに行くけぇ。準備しとってね」

「うん。じゃ月曜ね」








「あっ!潮の香してきたよ」

車を走らせて2時間。
海に近づいた印。

「うわぁ〜青い海だぁ〜」

と森を抜けると見えた景色に反応する彼女。
良かった、喜んでくれて。
良かった、わし思い出して。

「今日はとことん付き合ってね」

「了解」

今日はプライベート。
とことん君に付き合うよ。
短い夏だけど…だから君と楽しみたいんだ。

「本当?じゃ、最初は海で泳いで…」

「海の家での食事は決まりよのぅ!」

そんなことを話しているうちに駐車場に着いた。





後は海辺まで荷物片手に歩くのみ。

「海冷たいかなぁ〜」

「まだ、大丈夫じゃろ?」

と答えて彼女と手を繋ぐ。

「良かった。やっぱり泳がなきゃね」




平日ということもあってか、海辺は何人かがそれぞれの夏を楽しんでいる。

「待った?」

「今来たとこ」

水着姿の君が眩しい。

「さっ、行こうや」

とわしは照れ隠しに、彼女の手を取って海辺に向かって歩く。

「待ってよ〜」

と着いて来る彼女との歩調もいつの間にか小走りになる。


海に入るとひんやり気持ちいい!


「やっぱり二人で来れて良かった」

「これからよ、二人の時間は。とことん楽しもう」

「そうだね」


ここから先はプライベート。
君らも残りの夏を楽しんでね。






おしまい☆


原案 05/08/17・21・27  UP05/08/27   


★[アッキンのドリーム希望です☆夏らしく爽やかなカップルって感じでvv  アッキンに海に連れてってもらいたいです♪]
 とリクがありました。

 辞書を引いてみた・・・爽やかとは・・・気持ちいい様子。さっぱりしている様子。明快な様子。

・・・リクに答えられているのかしら?爽やかカップルじゃないかと思うけど。勘弁してやって下さい。ラッキィでした。

 リクされた方もそうでない方も、感想待ってま〜す。