「さぁ、仕事行ってくるぞ!」

  気合いを入れ直して彼はソファから立ち上がる。

    「じゃ、スタジオ行ってくるけぇ。頼んだわ」

    「うん」

    「スゴロクもえぇ子にしとるんじゃよ」

  そう彼はあたしと愛犬に言って仕事場へ向かった。
  4年前と同じように・・・
  ただ違ってたのは、彼を受け止めるあたしの気持ちが変わったくらいかな?



       『Message』



  今もポルノグラフィティの活動はもちろん、クロゴスの選手兼監督、Buzyの詞を提供したり、映画に出たり、ラジオのDJと、ソロとしても頑張っている彼は輝いている。
  忙しさも増したのかもしれない。
  74ersのライヴも完成して、ポルノグラフィティとしても新藤晴一としても得たものは大きいと思う。
  ベストアルバムリリース、15thシングルリリースが決まった。

  4年前もラジオ3本は持っている売れっ子。ファースト・セカンドシングルに続きファーストアルバムで確実にファンを増やしていた。
  彼らを応援するいちファンとしては嬉しかったが、特別な感情を持っているあたしとしては寂しかった。活躍している姿を見たいるのは。
  なかなか会う時間もなくて、ひさしぶりに取れたオフも急な仕事が入ってしまって、あたしはただ愛犬と彼を待つしかなかった。
  やっぱりあたしと彼は住む世界の違う人なんだと改めて思ったっけ。
  4年前の今頃・・・・あたしは・・・・


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  今回が初めてってわけじゃないけど、やっぱり期待してた分だけショックで・・・彼が悪いんじゃない、わがままなあたしなんだ。


    「やっぱり一緒にいたいなぁ・・・」


  そう思いながら昼に食べるはずだったお弁当をテーブルに広げたまま、あたしは寝てしまった。




「ただいま〜スゴロク」

  しっぽを振ってご主人様の帰りを素直に喜ぶ愛犬。

    「あれ?鍵かかってたのに、靴あるじゃんか」

  わしは愛犬を抱き上げて

    「スゴお前何食べたん?口の周りについてるど」

  と話してわしは、リビングに向かう。

  電気をつけるとそこにはがいて眠っていた。
  テーブルには少し散かったおかず。
  の頬にはうっすら涙の跡が。
  わしはそこにそっと口づけた。




    「ん・・・スゴロクぅ〜・・・・!!・・・晴一っ。お帰り」

  (アレ!?何か温かいような・・・)

    「ごめんなさい。寝てし・・・」

    「わし、お腹すいたけぇ、ええじゃろ?」
  
  晴一はそう言って、半分ぐしゃぐしゃになったお弁当を食べ始める。
  あたしは恥ずかしいやら、嬉しくて言葉にならなかった。


「うまかった〜。のぅ明後日休みよのぅ?
     わしに時間くれん?          」

    「いいけど、晴一からのお誘いってめずらしいね」

    「そう?じゃ、送って行くけぇ」

  車のキーを持ったわしはを手招きした。



                           Next.....


原案 04.07.11〜14   UP05.05.22 14:00