今日はオフ。
ソロ活動をファンのみんなに伝えて、一年三ヵ月ほど。
やっと活動の見通しも見えて、もうすぐソロアルバムをリリース出来る所。

 



夕飯も食べてTVを見てると、ちょっと気になる彼女からの着信。
彼女がおすすめだと言ってた着メロを、彼女用にして置いたからすぐわかる。

 



『あ…もしもし。白玉です』

『…雅己君…私、もう駄目かも』

『どうしたんですか?さん』

『彼に…振られちゃった』

『…断られちゃっ…』


さんは話終わる前に、言葉を詰まらせた。
泣き声が、受話器から聞こえて来る。


さん、今どこですか?』

『駅前の…パスタ屋前』

『今から行きますから、待ってて下さいね!』

そう言ってわしは家を飛び出して、彼女の元へ車を走らせる。





***『十五夜sideT』****************************

待ち合わせの場所に着くと、彼女は入口のとこに立っていた。


「あっ!雅己君」

彼女は笑顔でわしを迎える。

さん、ちょっと話ましょう」

とわしは彼女を助手席に案内する。




最近の話しをしながら、山道を上る。


「雅己君、どこ向かっているの?」

「じっくりと話せるとこ、ですよ」





何分か走らせて、目的地に着く。


「わぁ〜、夜景見に来るなんてひさしぶりだよ」

「…たまにこういう場所も、悪くないでしょ?」

「うん…。落ち着くかも」

さんはしばらく夜景を満喫する。






「この街の人たちは、さまざまな感情を抱いているんだよね…」

「……」

「…私は…数時間前には…幸せだったかもね」

「……さん」

「……結婚まで約束してたのにね」

と彼女は作り笑いを、わしに向ける。

「…わし、ちゃんとさんを受け止めるから」

「…雅己…君?」

「…無理しないで…」



そう、わしが言うと魔法が溶けたかのように、彼女の瞳から雫が流れる。
好きな人の辛そうな顔見ていられなかった。
わしは、さんを抱きしめていた。

「雅己…君?!」

「好きな人のこと…一人にしたくなかったんです」

「…ありがとう」

さんはしばらく、わしの胸で泣いた。




そんなわしらの姿を知るのは、優しく照らす十五夜だけ。



「街には様々な、現実や感情を抱いて過ごす人がおるけど」

「…うん」

「…あなたを想う人は一人じゃないから。」

「うん…ありがとう。もう、大丈夫」

と彼女は身を離す。

「雅己君が傍にいてくれたから」

と笑顔で言う。

「月…満月だね」

と彼女は月を指差す。

「そうじゃね、綺麗じゃ」






「今度…満月を見る頃にも…付き合ってくれる?まだ、私の心は新月だけど」

「いいですよ」







わしらの関係はまだ、友達という関係。
だけど、この日の約束はいつか…。





この約束を知るのはわしらと十五夜の月だけ。




                                      end




          原案05/09/14〜16          UP05/09/17





 ラ「シリーズ第三弾の」
 T「Tamaです。お久しぶりです」
 ラ「会いたかったよぅ〜Tamaちゃん!
   アルバム完成、お疲れ様。リリースまでもう少し?」
 T「うん。もう少し待ってて。どう展開させるかを、考えてたから」
 ラ「は〜い。さて、今回の話いかがでしよう?」
 T「得意の妄想じゃろ?ならいいんじゃない?」
 ラ「Tamaちゃん・・少し変わった?厳しいわ・・」
 T「夢小説家も、日々精進じゃろ?頑張りぃ〜。
   まぁ、こんな展開も悪くないかもね。感想は読んでくれたちゃんが   答えてやって下さいね」
 ラ「ってことです。3話分の十五夜シリーズの感想よろしくお願いします」