♪うさぎうさぎ何見て跳ねる十五夜お月様見て跳ねる♪

子ども達が夕焼けの帰り道の中、歌っている。
懐かしいな…小さい頃を思い出す。



日が短くなって来て、自宅に着く頃には月が輝いていた。
そっか…今日は十五夜かぁ。



***『十五夜 side A』*********************************************************************************



満月の夜空を見て思い出す。
小さい頃はすすきを取って、おじいちゃんちに行って、月見団子をおばあちゃんと作ったっけ。
ぶどうとか栗とか、秋の味覚をお供えして。

それから、月に一つだけお願い事をした。
月にいるうさぎやかぐや姫が、叶えてくれるって本気で信じて。
何をお願いしたか忘れちゃったけど。


もし今、願うなら…。


"会いたいな"この間会ったばかりだけど。

この月を一緒にみたいな。
どこで見ているのかな?
彼はこの月を。




突然携帯が鳴って、あたしは電話に出た。

『もしもし、昭仁?!久し振りだね。』

『うん。久し振り』

『この時間に電話かけてくれるなんて、珍しいね』

の声が、聞きたくなってのぅ』

声が近くなる気がする。



『月を見ると…男は…』

あたしはその声を聞きながら、振り返る。

『狼になっちゃうのでした』

振り返ると昭仁と目が合った。

昭仁は携帯を閉じて、ポケットにしまう。

そして、あたしに一歩近づいて唇を奪う。
あたし達はそのまま、息が苦しくなるほどのキスを交わす。

ゆっくりと唇を離して

「ついでに、に触れたくなった」

「調子いいなぁ〜」

そう言うあたしは赤くなる顔を見られたくなくて、腕を組んだ。
昭仁の腕から伝わる体温が温かい。



一人で見る月は人恋しくなって、つい願い事をしちゃうけど。
安心するなぁ、二人で見る月は。



安心しすぎて、あたしのお腹が鳴った。
思わず二人で笑う。

「何食べたい?」

「あたしは、月見うどんが食べたいな」

「じゃ、買い出し行こうか」

月に照らされて、二人でスーパーに向かう。

「やっぱり月見天ぷらそばにしない?」

「どうせなら、月見団子とかすすきとか準備せん?」

「気合い入れてどーしちゃったの?」

「じゃけ、十五夜じゃろ?一度やって見たかったんよ。彼女と」

と会話が弾み、足どりも軽い。



もしさっきの"会いたいな"って願いを叶えてくれたなら、月に感謝しなきゃね。
ずっと、こんな日々が続きますように。



                                   おしまい☆




   原案04/09/28               up05/09/17




 ラ「シリーズ一弾のゲストさんです」
 昭「昭仁です。ゆったりした話かと思ったら、強引なとこもあるんね」
 ラ「ほら狼ですから、かわいいうさぎちゃんを食べたくなる」
 昭「…わし?」
 ラ「いや、男の方の想像の一部」
 昭「まぁ、夢小説だから想像もありか」
 ラ「ですよね?でもこんなギャップも必要なんじゃないかなってね」
 昭「判断はちゃんに任せるけぇ」
 ラ「感想よろしくね☆」
 昭「ところで、次の話は出来てるん?シリーズじゃろ?」
 ラ「そうです。シリーズ話お楽しみに」
 昭「わしは出るん?次」
 ラ「それはご確認下さいませ☆」