『チェンジ☆7話』
「実は…昭仁に会わせたい娘(こ)がおるんよ。
ポルノグラフィティをずっと応援してくれとった娘で。
わしも会ったばかりの娘なんよ。
ライヴも来てくれてるし、ファンレターもくれとった娘なんじゃけど…」
アイスコーヒーを飲んで昭仁さんは答える。
少し考えて、微笑みながらちょっと悪戯っぽく。
「ええよ。その娘を晴一は好きなん?相談ってそれじゃろ?」
晴一さんもアイスコーヒーを一口飲んで答える。
「その娘は、昭仁に会いたくて東京に来たんじゃ。
ただ、お前が受け入れてくれるか心配しとる。
彼女は…勇気を出して、わしらに姿を見せてくれるはずじゃ。本気じゃから」
晴一さんの言葉に昭仁さんは真剣になる。
あたしは晴一さんの言葉に涙が出そうになった。
たった数時間しか一緒にいないのに、本気で考えてくれるなんて…なんて心強い味方なんでしょう。
あたしは晴一さんの言葉に励まされて、立ち上がり時計の表の世界へ歩き出す。
勇気を出して、マイナス思考な自分に負けないように、一歩ずつ。
昭仁さんの前に立つと、ゆっくり上へ顔を上げて、彼の目を見てお辞儀する。
「は…初めまして…こんな姿で、なんですけど…えっと…」
何を話したらいいか分からなくなってしまった時、晴一さんが助けてくれた。
「昭仁に会わせたい娘って、この娘よ。ちゃんって言うんよ」
チラっと昭仁さんを見て、晴一さんは話を続ける。
「わしも数時間前に会ったばかりで、まだ信じられんのじゃけど、正直ね。でも、現実よ!」
……昭仁さんは…やっぱり、信じられない様子。
"晴一、何言うてるんよ!"とでも言いたげに。
アイスコーヒーを一気飲み干して、昭仁さん…むせちゃってる。
「あたし…こんな姿になった事、今でも信じられません。晴一さんや昭仁さんとこうして話せるくらいに…」
とあたしは、この姿になってしまった事、今ここにいる理由を話した。
「例えばなんですけど、きっと二人で活動して行くことで、
昭仁さんは悩んでいるんじゃないかって、あたし考えてしまうんですよ。
知りたいがきっかけかもしれないとしたら。きっかけと元に戻る方法を探しているんです」
上手く言えない。
告白に近いことを言っているような物だったが。
特別な感情を持ってしまったことは告げられなかった。
この姿を受け止めてもらう事だって、大変なことなのだから。
「と…とにかく勝手だと思いますが、傍に置いて…欲しいんです!少しでいいので」
それが今のあたしに言える精一杯の言葉だった。
「わし…正直、今何て声掛けたらえぇんか浮かばんのよ。でも、ありがとう」
と昭仁さんは、言葉を選んであたしに答えようとする。
それが嬉しかった。
"もう、充分じゃない"って励ます自分がいる。
「信じられないだろう話を真剣に聞いてくれて、ありがとうございます。
昭仁さん、あたしのことは気にしないで下さい。晴一さんも本当にありがとうございます」
と言うとあたしは、気持ちを込めてお辞儀する。
そして、もう一つお願いをする。
「晴一さん、電話借りたいんですけど…」
あたしはメモを取り出して、の携帯に電話する。
……通じない。
もう、決心が鈍るよ〜。
自分の携帯にもかけてみる。
二人は携帯サイズのあたしの行動を見守る。
『…はい。えっと?』
『うん。今、晴一さんの自宅から…電話借りてて…迎えに来て欲しい』
それを聞いて、晴一さんがあたしの肩をトントン叩いて
「ちゃん…帰るん?わしんちおってもえぇよ」
「ありがとうございます。
でも、これ以上お二人に迷惑かけるわけにもいかないですし。、明日東京立ってしまうので」
そう、晴一さんに答えてと待ち合わせをした。
あたしは昭仁さんにさよならをして、晴一さんに待ち合わせの近くまで連れて行ってもらった。
晴一さんは友達が迎えに来るまで待つよ"と言ってくれたけど、笑顔でさよならした。
一人になりたかったから…。
続く…
原案04/07/09/〜9/19 up05/09/06
*片想いってせつないね。
このまま最終回なんかなぁ?
次回を待て!
しかし、キューピッドさんの優しさがまた染みるね。
(と作った本人が思うのはヤバイですかね?)