「今度のライブって、どこを回るの?」

 「今度のライブは、みんなに会いに行くつもりなんよ。
  パープルズの時は集まってもらったけぇ〜     」

    わし、岡野昭仁。
    彼女とこんな話をしたのは年明けまもなくだっただろうか?
    彼女の名前は
    わしのかわえぇ〜彼女。

 「そっかぁ〜、今回は私の地元にも来てくれるだね!?」

 「そう。ライブ終わったら、抜け出してのとこ行ってもえぇ?」

 「もう、昭仁ったらv」

    顔が赤くなる彼女がかわいくて、ほっぺに唇を落とす。
    すると、彼女は耳まで赤くなって更にかわいい。
    たまにしか会えんけど、会えないからこうしてじっくり過ごすのも悪くないじゃろ?今は・・・



『僕を一押しするのは?』


PURPLE'Sライブも終わり、新曲やアルバムなどのプロモーション活動も落ち着いて、リハも最終日となった。

    休憩時間にメールをチェックすると、彼女からメールが入っていた。
    わしはスタジオにいたことも忘れて、メールを読み始めた。

 「彼女からメール?愛されてんじゃん!」

    気がつくと隣に晴一が、わしの様子を楽しそうに見ていた。

 「まぁ〜の」

    見られていたという恥ずかしさに耐えながら、わしは返信を終える。
    携帯をしまうわしを見届けて、晴一が口を開く。

 「いよいよ、明日かぁ〜。今回のツアーは長いけど、全国細かく回れるけぇ〜
  たくさんのファンに会いに行けるのぅ                 」

 「ツアーグッズも気合い入っているもんな、Tシャツ8種類じゃろ。
  アンコール、どれ着るか迷わん?晴一?           」

 「ファンの子も迷うだろうね」

    晴一の返事にわしは、ファンでもある彼女を思い浮かべてしまった。
    それに気付いたのか、意味深に笑って

 「じゃ、お疲れさん」

    と晴一は自宅へと帰って行った。




    ツアーもスタートして、いよいよ彼女の地元の会場入り。
    わしは朝から落ち着かない。
    今までツアーやライブはたくさんやってきて、この会場は初めてでもないのに。
    何かが足りん。
    携帯をチェックしょうとした時

 「昭仁行くぞ!みんな待っとるけぇ!」

    と晴一に言われて、わしはステージに向かった。




 「こんばんは!のみなさん、盛り上がってますか??」

 「「いぇ〜い!!」」

 「今日はほんまに、楽しんで帰って行って下さい!」

    とMCを終えて演奏がスタートしても、わしはまだ集中出来ずにいた。

    (どこにいるんよ、。)
    (会場に来とるん?)
    (最近連絡くれんのはなんで?)
    (ライブ開始前に応援メールくれんの?)

    とわしは心の中で彼女に問い掛けていた。
    わしを支えてくれるメンバー、サポートメンバー、スタッフ、ファンは揃っている。
    ライブ環境だって、ココの前のリハや今までのライブで慣れてるはずで、環境は整っている。
    でも、この気持ちは何なん?

    演出情のちょっとした休憩。
    わしは棚瀬に携帯を持ってきてもらい、受信がないかチェックする。
    あった!

   [ツアーお疲れ様です。ツアー中は連絡控えようと思ってたけど、やっぱり伝えたくて。
    私は会場のどこにいても、どこを見ていてもボーカル岡野昭仁を応援してるよ。
    だから、昭仁くんも頑張って。会場入り遅れちゃった〜          ]


    (よし!わしは今バンドのボーカルなんじゃ)
    (にみんなに満足してもらえるライブを作り上げるんじゃ!メンバーとみんなと)

   
    気合いを入れ直してわしは、ポルノグラフィティのボーカルに戻る。
    
    やっぱり僕を一押ししてくれるのは・・・・
    君の声。君の一言がわしを悩ませ、力をくれるんだ。


 「君に届くように、僕たちと君たちのために歌います」

    MCでわしはコノ一言を添えて歌に入る。




    君はこのライブが終わったらなんて言ってくれるだろう?
    THUMPしてくれるかな?
    君のハートにSWITCHを入れられるように、歌い演奏するから・・・わしを見届けてくれ!

    そう願いながら。



 END


  原案05/05/03 手直し込みのUP18:30 2005/05/04



 ★444のキリ番報告ありがとうございます。彼女が気になってライブに集中出来ない彼。。いかがでしょう?バックステージにて裏話あります。