『愛の研究』
「もしもし、晴一?」

「おっ、。」

「今、大丈夫?」

「大丈夫よ、じゃけ出たんよ」

「そっか、良かった〜。あのね、今日ね…」



 いつもと変わらない時間帯の何気ない会話。
 22時前後に君からかかってくる電話。
 だいたいこの時間帯は君用に設定した着信が鳴りわしは携帯に手を伸ばす。
 職業柄、仕事中だったり仕事のお付き合いやフリーな時間だったりするから必ず出れるとは限らないんじゃけど。




「…ってことがあってね。
 せっかくの休みだったのにバイトに入ってくれって言われて」

「残念じゃね、まぁ終わった後でも構わないし」

「そう?ありがとう。なんかやる気が出たよ」

「そう?良かった。バイト頑張ってるね」

「そりゃ〜もう。ライヴに行きたいからさ〜」

「ライヴかぁ〜わしに会いたいの?そんなに」

「…ポルノグラフィティにね。サポメンと」




 わしって言ってくれると思ったのにな。
 自意識過剰?
 わしは彼女に愛されてるって。
 わしも彼女のこと好きじゃけ…愛してるって言いたいけど…




「…どうしたの?」

「…ん?何?」

「気にしてる?アーチストの晴一にも会いたいんだからね」

「うん、待ってるよ」




 やっぱ俺は照れ臭いことは言えないんよ、なかなか。
 普通"会いたい"とか言うべきよね。
 "待ってる"なんて受け身じゃん、愛してるも言えないし。
 それでもは「待っててね」って嬉しそうに答えていた。



 いいんかな?わしだけいい思いをして。
 なんかわしの中で引っ掛かる彼女の台詞。




「どうしたん?晴一帰らんの?」

「あ…リハ終わったっけ」

「考え事?」

「ま、まぁの。愛してるけど愛されたいってどう思う?昭仁」

 って、何わし聞いてるん?ちょっと驚いてたけど、アイツは

「人ってそっちの割合が多いんじゃないん?」

「愛とかって表現難しいんじゃないん?答えって何通りもある」

 と答えた。

「ふ〜ん。参考になったわ」

「何?新しい詞でも書いてるん?」

「まぁ、そんなとこ」

 そう答えるとわしは車に向かった。






 ちょっと早めに待ち合わせ場所に着いた。
 どうしたら幸せに出来るかとか、愛されたいけど彼女に愛してもらうにはどうしたらいいかを一日考えた。


 君のためにと思っても、やっぱり人間って奴は自分が一番かわいいんじゃろうか?答えなんて浮かばない。
 

 君からの着信音がなる今日はいつもより早めの着信。


「もしもし、晴一?今バイト終わったよ」

「お疲れ様、早よ会いに来て」

「今、どこから?」

「…」


「晴一?…ねぇ…どこ?」


「…」


「あの〜晴一さん?」

「ここじゃ」


 わしは後ろから彼女を抱きしめた。

「もぅ…びっくりしちゃったよ」

 そう言って彼女はわしの手に触れる。

「でも、晴一からひさしぶりに会いたいって言われて嬉しかったよ」

「ほぅ〜か」



 わしが言ったのは"会いに来て"なのに、彼女には"会いたい"ってわしの気持ちが伝わったようだ。
 言葉は相変わらず、彼女から愛されたいが故の、受け又は待ちのままだけど。
 それでも君が理解して、わしの気持ちや行動で喜んでくれるのならば、わしも満足だし。



「いつも電話ありがとう。」

「いつも繋がっていたいからね」

「あの時間帯に着信鳴ると安心するんよ」

「私も、取ってくれると安心するよ」

 
 
 こんな何気ない会話やなにげない君からの連絡を待ってしまう習慣は無くしたくないな。

 結局答えなんて出やしないけど、君を幸せにしたい気持ちや
愛してることはこれからも変わらない。

 君を幸せに、僕も幸せに…そんな君への愛し方の研究はまだ続く。






  END



原案05/07/31〜08/07               up05/08/11

*05/08/ 5/5に1707のキリ番をゲットしての6月末に
「彼女の愛し方を研究する彼。
 愛されたいけどどうしたら…幸せにって悩む」
というリクエストでした。
 愛って奥が深く管理人は恋愛経験豊富でないので苦悩しました。
 でも、きっとこんな感じかな?むしろ「こうであって欲しいね、こんなカップルもいいでしょ」と書き上げました。
 遅くなりました。こんな感じですみません。力不足ですが、愛は詰めました。いかがでしょうね?みなさんからの感想も待っていますね。ではキリ番ゲットおめでとうございました(^0^)/